その日は晴れていたので私は散歩に出かけた。
とくに目的地はない。
自由にうろうろするのは楽しい。
知らない公園に来た。
近くでウグイスが鳴いていた。
声の主は見えなかった。
初夏を迎え虫も活発になる。
花の近くに行くとハチが羽音を立てていた。
地面を見ると小さいバッタを発見した。
公園を出ると用水路に沿ってアリの行列が続いていた。
きっとどうでもいいことだろうが、私には楽しい。
黄色いアヤメのような花を見つけた。
あれは「キショウブ」というらしい。
用水路の水は地面の傾斜に沿って下へと流れていた。
とても当たり前だ。と思った。
道中、田んぼの中でオタマジャクシを見つけた。
少し懐かしい気分になった。
良い散歩をした日だった。
(・・・のどかな自然を見ると、日曜の朝にテレビで放送している
自然の番組のオープニングテーマが頭の中で流れるが、
きっと、このネタは同世代には通じないんだろうなと思った。)